扶桑社教科書一部公開

つくる会」の公式サイトからPDF形式で一部見れるようになっています。

変にコピーが回るより、ネットで公開したほうがいいという判断なんだろう。
一部公開ということで、問題の多い近代の部分すべてが見れるわけじゃないけど、僕らが「現代思想」で指摘したポイントも幾つか前後の文脈を踏まえて確認できると思います。たぶんそんなに的外れな指摘にはなっていないことがわかってもらえると思う。*1葉隠」の話もちゃんと公開されているしね、今回。*2

教科書の市販自体特殊なケースなんだけど、採択前にPDF形式で公開つうのも、おそらくこれまで例がないだろう。よっぽど内容に自信があるんだろうし、なんとしても採択を伸ばしたいんだろう。

反対派は厳しい戦いになるかもね。

*1:何人かの知人から「あの結論はどうよ?」と暖かい励ましの言葉を貰い、少し凹みました。「結論以外は良いとか」。言い訳として「あの部分は僕が書いたんじゃない」と責任転嫁できるから共著は楽だ。僕が書いていてたらもっと酷くなっていたかもという可能性は忘却してね。

*2:いくら「死を美化しているものではない」とか「主君のいいなりにひたすら従うこと」ではないと、言い訳してあっても、「死の覚悟」をもって「公のために働け」、と教える教科書はどうかと思うよ。典型的な「ロマン主義」的な「ナショナリズム」(この表現が気に入らないなら「パトリオティズム」でもいいけどさ)のレトリックなんだけど、こういうのはあくまでレトリックとして用いられるべきものであって、教育、とりわけ義務教育に適しているとは思えない。