チャンピオンズ・リーグ PSV vs アーセナル

最近明らかに調子を崩しているアーセナル。今日はようやくソル・キャンベルが復帰。
これでお笑いディフェンスに一本筋が通ると思いきや、開始早々にセット・プレーからの失点。この試合負けるとグループ・リーグ突破がだいぶ怪しくなるだけに痛恨の失点。

一方のPSVの方は、この試合に勝てばリーグ突破。引き分けだとパナシナイコス次第という感じなため、試合展開は非常に楽になった。前線からの強烈なプレスと肉体系DFの強烈な当たりでアーセナルアーセナルの試合をさせない。何度もパスの出しどころがなく、最終ライン、またはGKまでボールを戻させる。完全にPSVのペース。

試合前にアイルランドの解説者が言っていたのだけれども、今のアーセナルのクライシスは単純に言って、「ロイ・キーンに相当する選手がいない」ためとのこと。この意見にはものすごく同調する。ヴィエラもピレスもキャンベルも、そしてアンリも、決してそういうタイプの選手ではない。しいていえばベルカンプ。でも彼は車で移動できる距離しか遠征に同行できない。今回は怪我の模様。リュングベリにはちょっと可能性が見えなくもないような気がするけど、もう一皮向けないといけないかな。厳しい試合の時に、仲間を叱咤激励し、緩いときは締める。そういうキャプテンシーのある選手の不在が、長年のアーセナルのヨーロッパでの不振の一因なんだろう。特に今シーズンは若手が台頭しているだけに、逆にそういう選手がいないことが、好不調を分けているのかもしれない。

そういうPSVペースで、イライラしているのか無駄なカードを貰い続けるアーセナル。ローレンの一枚目はちょっと謎だけど。たぶん暴言でも吐いたのだろう。ファール数は同じぐらいでもカードを貰う割合はアーセナルの方が多かったので、ちょっとホーム・チーム有利という感じだったのかもしれない。

そんな中アンリのドリブル、リュングベリのヒールでフリーになったアンリにボールが渡り難なく同点に。1-1。

後半になってもPSVペースはあんまりかわらない。ポゼッションの数値はちょっとよくわからないけど、アーセナルパスミスをカットし、PSVの高速カウンターへ、という展開。効果的なサイドチェンジもなんども見られるし、両サイドのコリアン両選手もよくボールに絡んで仕事をしている。

アーセナルの方は、前半から完全にレジェスが消えていているし、パスコースやスペースを消され、何よりフィールドのどこでも2-3人がかりでプレスを掛けてくるPSVに完全にペースを崩されている格好。

そんななか、ローレンが2枚目のイエローで退場。レジェスに変わって入ったファン・ペルシが故障、そしてキャプテン、ヴィエラも2枚目のイエローで退場と、後半半ばからほとんどサッカーにならない状況へ。そして代わりに入ってくる選手は・・・。この辺の選手層の薄さもこのチームのヨーロッパでの不振の原因なんだろう。何せチームの名声に財政が追いついていないチームだから。借金多いし。

そんな感じ後半半ばすぎからPSVが一方的に攻めるも、ベタ引きのアーセナルを崩すにいたらず1-1のドロー。パナシナイコスが引き分けたため、順位は変わらず。たぶんPSVがグループ・リーグ突破を決めたと思う。アーセナルは最終戦ローゼンボリー戦次第。勝てば問題なく、引き分けいかだとパナシナイコス次第というかPSVがどれだけ手を抜くか次第という感じ。そしてその試合にはこの試合で退場になったヴィエラ、ローレンが出場停止。ジルベルト・シルバエドゥも怪我だったはず。どうするんだろう中盤。ピレスかリュングベリのどちらかをコンバートするのかな?

それにしても、僕が見るアーセナルの試合は見るたびに惨い結果になっているのだけど、これは僕だけの呪いではないですよね。