『エターナル・サンシャイン』(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind)

主演はジム・キャリー。ヒロインにケイト・ウィンスレット。脚本はチャーリー・カウフマン。これだけの情報だと、お馬鹿映画ぽいのだが、意外にも恋愛物。ジム・キャリーは従来のイメージとは180度違う、真面目で堅物な役どころ。ケイト・ウィンスレットもいつもと違い、頭のすこし悪そうな(喋りかたをする)パンク娘。この二人の恋愛に「記憶の消去」つう、ベタなSFチックなネタが絡んでいる話です。

映画の大半は、ジム・キャリーの記憶が消される過程の話。普通、こういう場合、一瞬で記憶が消されちゃって、消された後の話、もしくは失われた記憶を取り戻す過程が、重要視されるんだけど、この映画の場合、消される過程が延々と描写される。そして、意識の中のジム・キャリーは次第に、自分の記憶が失われつつあることを自覚し始め、それを守るために奮闘する。

最初、その「記憶」の中の話と、現在の話、過去の話の関係がちょっとぐちゃぐちゃになっていて、わかりづらかったけど、それがある程度整理され始めると、ああ、こういう話だったのかと、納得。面白い構成になっています。脚本もすごく良いし。というか、脚本・原案を書いたチャーリー・カウフマンって人の中に入ってみたい。そういえば『アダプテーション』の中で、ジム・キャリーに触れた台詞があったような気がするな。何て言ってたのか忘れたけど。あとで見直してみます。

つうわけで、お勧めです。あと、関係ないけど、この映画のケイト・ウィンスレットみたいな女性は、ダブリンにゴロゴロいて、妙なリアリティーを感じました。