Kill Bill 2
人生に疲れたので映画を見に行きました。でも見たのは「キル・ビル2」。客の入りはボチボチ。金曜日の夕方、普通に働いている人はまだ見れない時間ということを考えれば上出来なのかもしれません。あと、ダブリン中心部で一番でかいシネコンの一番でかい箱とその次にでかい箱の2つをフル回転させているので、さすがに客が分散しているということもあるでしょうし。
映画ですが、「キル・ビル 1」と違って、渋いです。ど派手なアクションもほとんどありません。血しぶきもほとんどありません。出てくるキャラもどことなく、皆、影があるような人ばかり。映像も、古いフランス映画っぽいモノクロや、なつかしいカンフー映画っぽい質感のところ、枯れた西部劇っぽい映像など、いろいろと工夫が見られます。こういう映像的な効果のおかげか、結構長い映画ですが、僕は飽きませんでした。
ストーリも、きっちりとまとまりがついたようです。細かい疑問点はいろいろと残りましたが、たぶんこれはタランティーノのせいというよりも、僕の英語能力に由来する問題です。*11と比べたら、タランティーノらしい長く、そしてあんまり意味のない、でもちょっと意味深な台詞回しが多かったのも、一つの要因です。でも、これって、良くわからないけど、かっこいい、というのが、いつものパターンなんで、あんまり気にしていませんが。だって、ダリル・ハンナの毒蛇の解説シーンなんて、解説に自体に意味があるわけじゃなくて、そういう状況で、冷静に、ほとんど何の訳にもたたない解説しているダリル・ハンナはクールでかっこいいよね、という意味の込め方なんだと思いますし。
そんな感じで、主人公を引き立てるためのキャラクターとはいえ、どれもこれも、無意味でかっこいい。ダリル・ハンナもダナ・キャラディンもかっこよかった。そういうキャラに支えられているから、嫌味なぐらいの引用や、単純なストーリーにもかかわらず、引き込まれてしまいます。そして、すべてはユマ・サマンを引き立てるためのもの。
勢いで「キル・ビル 1」をDVDで買いそうになるも、どうせ買うなら、ヨーロッパで放映されたものより、若干長く、より「完全」なものに近いと噂される日本バージョンが欲しい。つうか、「キル・ビル1&2」のコレクターズ・エディション待ちが正解なのか?なんかディレクターズ・カット版とか完全版とかでそうな気もするし。
個人的には「『ビルを殺れ 1&2 完全版』サブ音声で、ウェイン町山&ガース柳下のシーン解説および引用映画についてブックレット付き」のオタク向け豪華版が欲しい。一万円ぐらいでどうにかならないものでしょうか?
PS.「キャシャーン」が見たい。なんかすごそうだ。でも、日本に帰ったときにまだやってくれていてくれているのだろうか?打ち切られていなければ、見れるのか?心配です。