お引越し

昨日、土曜日に件のイラン人が引っ越してきました。
住むのは一階の子供たちが使っている部屋。

その前の日、つまり金曜日は原因不明の体調不良で、家からほとんど出ず、ネットでUAE戦の速報を眺めているだけという、ダメな一日の送った甲斐もあり、一応は動ける程度に体調も回復。じゃあ、お手伝いでもするかい、と朝起きてみて、ちょっとびっくり。状況が何も変わっていない。

あれ、日付間違えたか、それとも予定が変更になったのかな?と家主に尋ねたところ、そんなことはなく、今日、引っ越すとのこと。ふーん、と思いながら、国が違えば、引越しの手はずとかも違うんだなぁ、としばし行動を観察。



昼過ぎに、越してくるレゾ到着。現時点での進捗状況0%。子供たちにえさをやるのに精一杯。ついでにレゾも昼飯をご馳走になっている。

2時過ぎ、ようやく子供たちのベッドの解体開始。5分ほどで完了。荷物を梱包するダンボールが一切用意されていないことに気づいた家主が近くのスーパーまで、車で。

やることなくなったので、ちょいと休憩のつもりで、お昼寝したら、がつんと3時間ほど寝てしまい、気がつけば、5時過ぎ。朝軽く食っただけだったためもあり、空腹で目を覚ます。どれどれ、状況はどれくらい変わったのかなぁ?と、ちょっと後ろめたい気持ちもありながらも、一階へ降りてみると、お昼寝前と何も状況が変わっていない。

さすがにレゾも切れ気味。何でも、ダンボールがほとんど手に入らなかった&子供たちが原因不明で泣き始めたりすると、そのたびに作業が2-30分単位で中断で、仕事にならなかったとのこと。しかも、家主は今合鍵をつくりにまた出かけてしまい、やることがないそうな。やれやれ。

そうこうしているうちに、同じく同居しているドイツ人のゾーレンが帰ってきて、一応今日日中手伝えなかったことを、わびつつ、3人でアイルランド人の仕切りの悪さについて、あれこれと愚痴を言い合いながら、家主の帰宅を待つ。

6時過ぎ家主帰宅。友達とかにも連絡とって手伝ってもらうように手配していたけど、予定が合わなかったとのこと。さらに、別居中の旦那(引越し先は彼の家の横)も、図ったかのように携帯をとらねぇ、マジ殺す、とのこと。ほんとやれやれ。

とりあえず、全部持っていくことは不可能だという判断から、子供部屋のものをすべて廊下に出し、レゾが越してこれる状況を作って、もっていけるものだけ、今日は持っていこうと、作戦を変更。ちなみに引越し先は約10キロほど先。でもダブリン市街を通らなきゃいけないので、込んでいない週末とはいえ、片道一時間はかかる。

7時過ぎ、大人3人がかりで、有無を言わさず梱包、搬出すると、20分ぐらいで、子供部屋から荷物はなくなる。で、つめるだけを家主の車に。で、子供を置いて、家主とレゾで、新居へ行き、荷物を降ろし、帰りにレゾの荷物を取って戻ってくることに。ということで、僕の役割は、子供の世話。「早くかえってきてください」

子供たちは僕にだいぶなついているし、たまに子守もやっているので、大丈夫だろうとタカをくくっていたら、甘かった。廊下には、あふれんばかりのおもちゃの山。しかもケイトレンはこんなときに限って、絵を書くといい始め、家主も「友達の赤ちゃんのプレゼント用に何かかいたらいいわ」と投げやりな発言。引越しの日に、水彩絵の具で3歳児に絵を描かせる親がどこにオンネン、っと心の中で叫びながら、食卓に汚れ対策として、新聞引いたり、あれこれと準備。

パトリックはご機嫌で、いろんなおもちゃを引っ張り出しては→放り投げる、引っ張り出しては→放り投げるの繰り返し、小一時間ほどして、すっかり絵の具まみれのケイトレンもその作業に加わる。もう手に負えない。

ちらりと食卓を覗いてみると阿鼻叫喚の図。彼女の前衛芸術は水を一切使わない水彩画というもので、すばらしく芸術性の高いものなんですが、今回はなんと、スティックのりに絵の具をつけて、それで絵を描くという、斬新なもの。なまじそれに、水を使うことを教えたものだから、大変なことに。新聞紙程度じゃ防ぎきれなかったのですよ、彼女の爆発する芸術的感性を。

ほんとうに今引越ししている家族の方なんですよね?

で、その片付けやっていると、パトリックを泣かし始めるは、パトリックをあやしていると、ケイトレンが横でとんでもないことし始めるは、その後始末をしていると、こんどはパトリックが想像を絶することを・・・てな感じで、あきらかに僕のスキルを上回る、すばらしい姉弟コンビネーションの炸裂です。ディズニーDVDにポップコーンが正解だったんじゃないかと思いつつ、家主の帰宅を待つ、午後9時過ぎ。

帰ってきたのは10時半。子供たちも既にオネムと空腹で機嫌も結構斜め。僕も空腹と疲れで、ほとんど動けなくなくなっていました。



ということで、一夜明けて、日曜の昼過ぎ。今、昨日を振り返りつつ、日記を書いているわけですが、状況は何一つ進展しておりません。こんなんだったら、街に逃げようかと、家主に聞いてみたら、2時には帰るから手伝ってね、と言い残して、テニスのレッスンに行かれました。果たして今日どこまで作業は進むのでしょうか?