日本人の観光客

団体様ご一行

昨日のことです。

大学について、図書館へ向かおうとしたところ、通路をふさぐように人だかりができておりました。

まあ、授業が終わった瞬間とか、結構ごった返すポイントなんですが、いつもと様子が違います。しかもまだ午前中。ちょいとばかりの暗がりの中、何があったの?と耳をすませば、なつかしい日本語が聞こえてきます。

「ここトリニティカレッジはアイルランドでもっとも古い大学で・・・」

そう、珍しいことに、日本人の団体の観光客がお見えになられていたのです。何もクリスマス前のもっとも観光に向かないシーズンにくるこたぁないのに。

おもしろそうなので、紛れてガイドの方の説明を聞いていました。
数箇所、明らかに間違えっているポイントがありましたが、だれもそんなことにこだわらないと思うので、いいでしょう。

「では、これから大学図書館の見学にまいります。」

というセリフを聞いたとたん、あ、ここで聞いている場合じゃなかったな、と悟りました。何せ、今僕が史料を読んでいる場所は、彼らが目指す「図書館」なわけで、つまり僕と彼らの目指す場所は一緒。でも彼らは入場料を払ったり、入り口で細かい注意を受けたり、お買い物をするために一階の売店を占拠することは必至。一緒にノコノコ入っていったら、身動きが取れないだけでなく、普段顔パスのところを、何かいろいろ注意されるかもしれません。

めんどくせえ。

ということで、団体さんが完全に中に入るのを見届ける間、コーヒーを飲みながら、行動を観察していました。ついでに写真も取ってみました。

にしても、アイルランドのツアー旅行なんてものが存在するんですね。びっくりしました。個人でこられる方は結構見かけますが、団体さんはちょっぴり不思議な光景でした。

ps.その直後から学生による大学当局に対する抗議運動がありまして、非常にうるさかったのですが、日本人観光客皆様が変なイメージを抱いていないか、心配です。僕が来て、多分初めてのことですし、学期末ということでの企画だと思います。*1

*1:勉強するスペースをよこせ、とか、図書館を週末も空けろ、とか、単位をもう少し簡単に取れるようにしろ、とか、いたって真面目な抗議運動なんですが、音楽ガンガンとその後の演説と永遠と続くシュプレッヒコールは、だいぶ騒音でした