禁煙法の現状

この春から、アイルランドでは禁煙法が適応されています。パブなどの飲食店を含む公共的な屋内での喫煙を禁ずるものです。

『海外ボツニュース』でも取り上げられていますが、ゴールウェイのとあるパブが、これに反旗を翻したために、結構な社会問題化しています。

実際、この法律は施行が延び延びになったにも関わらず、運営面でかなりの問題を抱えています。それは、罰則がタバコを吸った顧客のにならず、監督責任のある店自体にも適応されるにも関わらず、その店舗への見返りがほとんどない、ということです。

どういうことかといえば、タバコを吸う客からしてみれば、わざわざタバコの吸えないパブに行くぐらいなら、自宅で、好きなだけタバコと酒を楽しめばいい、ということです。そして、現在ものすごい勢いでパブの売り上げが激減しているそうな。*1

上記のパブのそのあおりをもろに受けた形だそうで、どうせ潰れるなら派手にやってやろうみたいな感じ。もちろん当局が直ぐに介入し、どうやら裁判沙汰になるもよう。しかしながら、これまで、素直に法を受け入れていたアイルランド人も、パブの経営が立ち行かなくなっている状況を前に、この法律をもう一度考え直そう、という雰囲気になりつつあるのも事実。

その空気を反映してか、アイルランドブックメーカーは次のような賭けを開始し始めました。*2


100倍 フィバー・マギースが2004年度最優秀パブに選ばれる
(100/1 Fibber Magees to win Black & White Pub of the Year 2004)
150倍 警察の放水車で火消し
(150/1 Garda water canon to be used to extinguish cigarettes in Fibber Magges)

10倍 フィバー・マギースはゴールウェイの人々向けに、「特別措置」を受け取る。
(10/1 Fibber Magees to receive a special 'special Dispensation' for the Galway Races)

ちなみにもう一個、オチ代わりの設定があるんだけど、これはよくわからない。わかる人教えてください。
200倍 Ciarran Levanzinが2004年度「アーネスト・アンド・ヤング優秀経営者賞」を受賞する?
(200/1 Ciaran Levanzin to win Ernst and Young 2004 Entrepreneur of the Year)

そんな感じで、とりあえず、ネタから入るのがこの国らしい。でも、夏はいいけど、冬に今の状況は、とても皆耐えられないはずなので、これから、一気に盛り上がりそうな予感です。

*1:中で吸えない客が路上や裏庭で吸っているんだけど、これがパブの近所の住民と新たな火種になっているとか、許してやれよ、それぐらい。

*2:元ネタはIrish Independent紙。7/8日付け