IRA武装解除声明

だいぶ遅れ気味だけど一応扱っておかないといけないし、なんかのためのメモがわりに。

全文はこっち。

関係者のコメントはこっち。

ヨーロッパのメディアの捉え方についてはこっち。

でもそう簡単には終わらないそうな雰囲気を醸し出している嫌な事件。これはIRAではなく、それと対抗していたロイヤリスト系の内ゲバみたいだけど。まだまだ世界は暴力に溢れ、平和ではありません。

以上全部BBCからなんでバランス悪いので、アイルランド系のメディアからも。

ユニオニストの指導者の談話。細かく分析していないけど、いきなり梯子を外されて困ってしまい、とりあえずイチャモンつけている印象。それぐらい突然の「声明」だったわけで。

とはいえ、テレビとかラジオから察する限りでのアイルランドの世論はもちろん今回の「声明」を歓迎するもの。上に挙げたユニオニストまではいかなくても、まだまだ信用できないという人もいるみたいですが。

また、このタイミングで、IRAの方から「武装解除」を申し入れるというのはだいぶ政治的な判断が背後にはあるだろうと思う。

昨年末の銀行強盗容疑から始まって、今年になって組織としてだいぶ追い詰められている感があったわけで、この辺が潮時という判断は当然あったのであろう。

それと少し関連するけど、IRAの最大限の資金源といわれていたアメリカ経済界が、もちろん9・11以降から始まる傾向なんだけども、武力闘争的な方法論に懐疑的になっており、資金繰りが厳しくなっているという噂も聞く。

そして最大の要因は最近のロンドンのテロだろ。誤射されたブラジル人留学生の件とか端的に現れていると思うけど、21世紀にまた「白人VS有色人種」という抗争がまた立ち上がっているのにはうんざりもする。その流れにのれば、同じ「白人」であるから、IRAとは対話可能ということなんだろう。IRAの方もそれに近い論法なのかもしれない。「過去のことは水に流して、白人同士仲良くしよう」、そういうことなんだろう。そうでなければ、ブレアのこういう発言は出てこないだろう。上で挙げたユニオニストの指導者の一人がこの記事でブレアを「テロリストに関してのダブル・スタンダードを作るな」 "creating double standards between terrorists"と批判しているのは、悲しいかな正論だったりする。まあユニオニストは人のこと言える義理はないが、まあポジション上言わざるをえないのだろう。

というわけで、これからどう話が進んでいくのか、誰にもわからないのだけれども、いい方向で話が進む気配と同様に、少しばかり嫌な話にもなりつつあるなぁ、とその辺で暮らす所詮有色人種の一人にしか過ぎない、僕は思っています。