イスラエル VS アイルランド 展望

混戦の続くヨーロッパ・ワールドカップ予選グループ4。アイルランドにとってはこのアウェイ、イスラエル戦が折り返しの5戦目となる。ここでグループ4の状況を簡単にみてみよう。

順位 チーム   試合 勝 分 敗 得点 失点 得失 勝点
1  アイルランド 4    2   2  0   6   1   5  8
2  フランス   4   2    2  0   4   0   4  8
3  イスラエル  4   2  2  0  6   4    2   8
4  スイス     3   1  2  0  9   3    6  5
5  キプロス   5   0  1  4  4   11  -7  1
6  フェロー諸島 4   0  1  3  2   12  -10  1

ということになる。4試合終了している3チームが勝ち点8で並ぶ。スイスは一試合少なく勝ち点5ということなので、事実上この4チームが上位2位までを争っていると考えて構わないであろう。

この混戦の主役はなんといってもフランス。初戦ホームでのイスラエル戦に引き分けたのが痛恨か。2勝は共に下位2チームから。

アイルランドも2勝は共に下位2チームから。しかしながらアウェイでフランス、スイス相手に勝ち点1をもぎ取っているので、ここまでは計算の範疇。

スイスは初戦フェロー諸島戦に大勝して調子に乗ると思いきや、ホームでアイルランドに引き分け、アウェイ、イスラエル戦も引き分け、こちらも下位チームからしか勝ち点3を得ていない。

このように戦前の予想で上位にくると思われていた3チームが共に下位2チームからのみ勝ち点3を得られいない。そして何よりダークホース、イスラエルの健闘が光る。下位2チームからきっちりと勝ち点3を奪い、アウェイのフランス戦、ホーム、スイス戦でも勝ち点を得ている。これがこのグループリーグの予定調和を完全に破壊した。

イスラエルにとってみれば、これは千載一遇のチャンス。そして土曜日のアイルランド戦、水曜日のフランス戦がまさに天王山。ここをどのように乗り切るか次第では2位確保も夢ではなくなる。

一方元世界王者フランスもこの連戦が鍵を握る。土曜日にホームでスイスを向かえ、水曜日にアウェイでイスラエルとの対戦。万が一この2試合を連敗で終わることになると、おそらくフランスのドイツへの道は閉ざされることとなるだろう。まあそれは4試合終えて失点0のフランスにとってみれば杞憂にしか過ぎないであろう。しかし得点も4点しか取れていないという事実が、負けることはなくとも勝ちきれないという可能性を残しているわけだけども。故障明けのトレゼゲ、故障から回復途上のアンリ、この二人に頼るよりも目下絶好調のヴィルトールに賭けてみるのは悪い選択肢ではないと思うのだが。

そういう状況下でアイルランドは土曜日にアウェイ、イスラエル戦を迎える。
3月のこのワールドカップ予選週間に幸いにしてなのか、不幸なことにか、アイルランドは1試合しか試合を組まれていない。*1プレミア・リーグで戦う選手達も疲労のピークの時期であろうから、無理をする可能性が少しでも減ったことを喜ぶべきなのかもしれないが。ともあれ、他のチームより1試合少ないというアドヴァンテージを最大に生かして、最高の結果を期待する。

当然目標は勝ち点3。イスラエルに引導を渡すこと。そしてグループ・リーグ首位の座を守ること。この予選が始まる前に文章化した予想では、「グループ一位が勝ち点20-23」、「グループ二位が勝ち点18-20」というもの。このイスラエル戦がちょうど折り返しにあたる。負けならば勝ち点8、引き分けで、勝ち点9、勝利ならば勝ち点11ということになる。後半戦は強豪国とすべてホームで試合という有利な展開があるとはいえ、やはりここは勝ち点3をちゃんと上積みしたいところである。

この練習期間に若干名の怪我人がでて、冷やりとしたものの、どうにか皆間に合いそうな雰囲気。モリソンに関しては、メディアによっては出場が困難という予想も出ているが、たぶん大丈夫だと信じたい。

というわけで予想スタメン

      ロビー  モリソン

 ダフ  キルバーン  ロイ    アンディ

オシェイ カニンガム オブライエン フィナン

         ギヴン 

という予想。モリソンが万が一ダメならば、控えFWのエリオットではなく、ダフが2トップの一角に入るだろう。その場合、アンディを本来の左のウィングに廻してミラーを右ウィングに入れる、もしくは、ホランドを中盤に入れ、キルバーンを本来の左ウィングに入れてくると思われる。

現在イレヴン・ア・サイドで投票が行われている右フルバックのスタメン争いだが、最近の出来を考えるとフィナンのほうがいいんじゃないかと思う。カーを使った場合の思い切った攻め上がりや、ギヴン、オブライエンとニューキャッスル・トリオの連携という利点を認めるものの。

それ以外では、クラブでちょっと調子を崩し気味なキルバーンに変えて、最近好調なチャールトンを引っ張るホランドを、という声もアイルランドのマスメディアにはあるものの、昨年度FAI最優秀選手の面子にかけてキルバーンがスタメンを守りとおしたと見ています。

ともあれ怪我なくいい試合を。

最後にSky sportsのレビューページに掲載されているオッズを。

Israel 15/8 Draw 21/10 Republic of Ireland 6/5

単勝1.2倍。鉄板ですな。

*1:その代わり火曜日にダブリンで中国戦の親善試合が組まれた