ロイを巡る騒動

先週末にふと沸いて起こったマンチェスターUロイ・キーンの引退騒動。
それは現在の契約、2006-7年シーズン終わりで現役引退を示唆するものでした。

そしてそれはあまりにも現実的すぎた。

それが伝わると同時にアイルランドのサッカー馬鹿達はちょっとした大騒ぎ。
皆口に出さなかっただけで、その辺が潮時かもね、心の底で思っていたからなのかもしれない。アイルランド・サッカー馬鹿が集うイレヴン・ア・サイドというサイトでは、すぐさまロイの最後の試合はどれがふさわしいかという投票が始まった。結果はワールドカップ決勝ラウンドという意見が圧倒的。*1
メディアの反応も早かった。土曜日のアイリッシュ・インディペンデント紙は土曜版特有のレヴューという特集冊子で見開きカラー2ページ使ってロイの功績を称える記事を掲載した。
誰もが彼の花道を祝う心の準備が出来ていたんだろう。

そういう用意周到さ加減にあきれたということもあったのかもしれないが、すぐさまロイによる発言撤回が行われ、現在のところこの騒ぎは一段落といったところ。
もちろんこの撤回の裏には、彼の発言を信じるならば、ファギーによる横槍が入ったとのこと。これも現在のマンチェスターUの状況および彼の好調さを考えれば、非常に現実的なもの。彼の当初のプランからいえば、あと一年ちょっとの期間で彼の代役を育てなきゃならないわけだから。最近ではネビルやオシェイなどが彼に代わって中盤を勤めることがあるものの、さすがにまだまだ精進が足りない。個人的にはリアム・ミラーあたりがそういう役回りをこなせるようになるとうれしいのだけれども、判断力、影響力などまだまだ物足りない。この辺は一朝一夕に身に付くものではなく、修羅場をくぐってこそのもの。彼らのような若手を育てるためにも、もう少しロイにがんばってもらいたいということなんだろう。

あと一連の報道で明確になったことは、彼はやはり指導者への道を歩むつもりらしい。引退の前までにはコーチライセンスの取得が予定され、最終的な目標はどうやらマンチェスターでコーチということになるもよう。意外と向いていると個人的には思っています。

*1:ロイの撤回発言によって投票が閉じられたので、詳しい票の推移はわからずじまい。僕が投票したときは6割ぐらいがそこに入れていた。